北海道電力(9509) 株価深層分析
SOURCE: https://www.today-jp.com/news/hokkaido-electric-9509-stock-surge-fuel-cost-yen-vulnerability
9509 北海道電力(株)
中間決算で急騰の裏側:寒冷地特有の燃料コストと円安の脆弱性
過去12四半期で業績改善も、高止まりする原燃料価格と財務安定性の課題
2025年11月27日 東京
最新株価
1,260円
▲ 年初来高値更新
2025年11月27日時点
営業利益増加率
+21.0%
2026年3月期中間決算
経常利益増加率
+22.0%
2026年3月期中間決算
過去1年安値
599.4円
変動幅 +110.2%
高ボラティリティ銘柄
株価推移分析
株価変動トレンド(過去12ヶ月想定)
業績改善トレンド
四半期別利益推移
中間決算対比分析
構造的リスク要因
⚠
火力発電依存度
約70%
❄
冬季需要集中
約40%
💱
円安影響
150円/ドル
🛢
原油価格
80ドル/バレル
電力需要季節変動
発電構成比率
コスト構造分析
収益圧迫要因のウォーターフォール分析
経営課題と展望
1. 短期的な業績回復
2025年11月の中間決算では、営業利益21.0%増、経常利益22.0%増と大幅な改善を示し、株価は年初来高値1,260円を更新。燃料調達の効率化とコスト削減努力が一定の成果を収めた。
11月26日には前日比9.30%の大幅高を記録し、市場の期待が高まっている。
2. 原燃料コストの脆弱性
北海道の寒冷地特有の電力需要構造により、冬季(12月〜2月)に年間需要の約40%が集中。天然ガス、石炭、石油など輸入原燃料への依存度が約70%と高い。
原油価格80ドル/バレル、円安150円/ドル台が続く限り、輸入コストは高止まりし収益を圧迫する。
3. 財務健全性の課題
自己資本比率は低水準で推移し、有利子負債は増加傾向にある。大規模な設備投資や燃料調達に伴う資金繰りの厳しさが財務基盤を脆弱化させている。
持続的成長には財務基盤の強化が不可欠。
4. 再エネ転換と泊原発
火力発電依存からの脱却には、風力・太陽光など再生可能エネルギーへの転換加速が必要。しかし投資戦略の詳細な効果は市場に十分反映されていない。
泊原発の再稼働時期は不透明で、高コストな火力依存の長期化リスクが残る。
経営課題の多次元評価
市場展望と投資判断
現在の株価上昇は、過去の業績低迷からの回復期待を織り込んだ動きであり、短期的にはポジティブに評価されている。しかし、原燃料価格高騰と円安という外部リスク、自己資本比率の低さに起因する財務リスクを市場は依然として警戒している。
北海道電力が安定した株価を維持し、長期的な投資対象として評価されるためには、中間決算で示した利益改善を持続させるとともに、再生可能エネルギーの導入を加速し、原燃料依存からの脱却を明確に示していく必要がある。
投資家は、短期的な利益の波に乗るだけでなく、その下落リスクを内包する構造的課題に対して、同社がどのような具体策を打ち出すのかを注視し続けるべきである。
