免疫生物研究所 株価急落分析

https://www.today-jp.com/news/ibl-stock-price-crash-stop-low-after-8x-bio-bubble-burst

(株)免疫生物研究所 株価急落分析レポート

8倍高騰後のストップ安 | 証券コード: 4570.T | 2025年12月2日

⚠ MARKET ALERT: ストップ安

12月2日終値: 3,120円 (-18.32%)
バイオベンチャー株が劇的な暴落。信用取引の整理売りが連鎖し、短期8倍高騰からの急反落。「バイオ株バブル」崩壊の兆候か。

安値(11/4)

¥466

高値(12/1)

¥3,820

8.20倍上昇

現在値(12/2)

¥3,120

-18.32%

信用買残

75万株

貸借倍率

32倍

極めて高水準

予想株価

¥2,139

みんかぶ予想

PRICE MOVEMENT CHART - 株価推移

DAILY CHANGE - 日次変動率

TRADING VOLUME - 出来高推移

KEY EVENTS TIMELINE - 主要イベント

2025年11月4日

株価安値 466円 を記録。この水準が今回の急騰相場の起点となる。

2025年11月12日

「抗HIV抗体及びその製造方法」米国特許査定通知を受領。バイオベンチャーにとって重要な好材料が発表され、株価上昇の契機に。

2025年11月中旬～下旬

連続ストップ高を記録。空売り筋の買い戻し（踏み上げ）が相次ぎ、モメンタム相場が形成。信用取引が過熱。

2025年12月1日

終値 3,820円 でピークを記録（安値から8.20倍）。夜間取引（PTS）で既に売り圧力が観測される。

2025年12月2日

ストップ安 3,120円 (-18.32%)。信用買残75万株超、貸借倍率32倍の整理売りが連鎖的に発生し、急落。

RISE FACTORS - 高騰要因分析

1. 好材料の発表
米国特許査定通知により、広範な市場アクセスへの期待が高まり、事業価値評価が上昇。

2. 需給の歪み
短期的な利益を狙った空売りが急増後、株価上昇により踏み上げが発生。技術的要因が株価を加速。

3. 投機マネーの流入
実体経済の改善以上に、熱狂的な投機資金が流入し、典型的なモメンタム相場を形成。

CRASH FACTORS - 暴落要因分析

1. 信用取引の整理売り
信用買残75万株超、貸借倍率32倍と極めて高水準。証拠金維持率を確保できない投資家の強制決済が連鎖。

2. 売りが売りを呼ぶ悪循環
整理売りの連鎖により、短期間で一気に株価が押し下げられる構造が形成。

3. 過熱感からの利益確定
短期8倍上昇後の過熱感から、利益確定売りと信用取引の巻き戻しが重なる。

CREDIT TRADING DATA - 信用取引データ

MARKET OUTLOOK - 今後の展望

短期サポートライン ¥3,120

予想株価（みんかぶ） ¥2,139

調整余地 -31.4%

企業財務状況 黒字経営

短期的展望: 信用取引の整理が進む過程では、テクニカルな反発は限定的。ストップ安水準（3,120円）付近で一時的なサポートが期待されるが、予想株価2,139円は更なる下落余地を示唆。

中長期的展望: アルツハイマー関連研究開発パイプラインの臨床試験の成否が真の企業価値を決定。提携先からのマイルストーン収入、研究開発費増資など、バイオベンチャー特有のリスク要因に注視が必要。

市場への示唆: 今回の事例は、好材料と需給の歪みが結びついた「バブル」の脆弱性を明示。市場は短期的投機から、企業の持続的成長力と財務基盤重視の評価へ回帰する傾向。

RISK ASSESSMENT - リスク評価

極めて高いボラティリティ: グロース株特有の高ボラティリティリスクが顕在化。短期間での8倍上昇と急落は、新興市場全体に投機的資金のリスクを再認識させる結果に。

需給相場の崩壊: 実体経済以上に技術的要因で形成された「需給相場」の典型的崩壊パターン。信用取引の過熱が招いた教訓的事例。

バイオセクターへの波及: 本事例はバイオセクター全体に対する市場の警戒感を高め、同様の投機的動きに対する慎重姿勢を促進する可能性。