楽天、まさかの株価急落:営業黒字化の「光」と、最終赤字の「影」
2025年Q3決算を市場が冷ややかに評価する構造的な課題の分析 (2025年11月14日)
核心矛盾:営業黒字化 vs. 最終赤字継続
2025年Q3 Non-GAAP営業利益(黒字転換)
+583億円
モバイル事業の収益改善が黒字化を牽引
モバイル事業のEBITDAは過去最高を記録し、長年の目標であったNon-GAAP営業黒字を達成。戦略の初期段階の成功を示唆。
2025年12月期Q3累計 純損益(赤字拡大)
▲1,512億円
巨額な基地局投資に伴う減価償却費が重石に
営業利益が黒字に転換しても、過去の設備投資がもたらす減価償却費が最終損益の赤字を継続・拡大させ、市場の懸念材料となっている。
決算発表翌日の株価
一時約9%減
市場は「最終利益」を重視、期待値に届かず
好材料の営業黒字は織り込み済みと見られ、市場は最終損益の改善と財務リスクの低減を強く求めた結果、株価は急落した。
市場が注視する財務構造とリスク
楽天グループ:利益・損益の構造(億円単位)
財務状態:有利子負債と手元流動性
有利子負債総額:5.3兆円
短期的な資金繰りは低リスク
(現金及び現金同等物は負債総額を上回っている)
市場懸念: 長期的な財務健全性(PBRで競合比割高感あり)
成長焦点: モバイルARPUが損益分岐点(2,500円~3,000円)に達する見込み
投資家心理:市場の「強気」と「弱気」
展望:黒字化への真のターニングポイント
最終結論
楽天グループの経営改善努力は営業利益黒字化という形で実を結び始めたが、真の試練はこれからである。
株価を再び押し上げる鍵は、**「最終純損益の赤字解消」と「モバイル事業の安定的な連結営業利益創出」**にある。
市場は既に織り込み済みの情報を超え、2026年に向けたモバイル事業の収益安定化、キャッシュフロー改善という**構造的な変革**を待望している。
