トヨタ自動車株式会社

Ticker: 7203.T | Toyota Motor Corporation

決算分析レポート

生成日時: 2025年11月25日

売上収益 (FY2025)

48.04兆円

▲ 6.5%

営業利益 (FY2025)

4.80兆円

▼ 10.4%

当期純利益 (FY2025)

4.765兆円

▼ 3.6%

時価総額

41.94兆円

PER: 10倍

財務パフォーマンス推移

売上収益・営業利益・純利益推移 (FY2023-FY2026予測)

収益性指標の変化

事業セグメント分析

セグメント別売上構成 (FY2025)

金融サービス事業成長率

主要財務指標比較

| 指標 | FY2025実績 | 前年比 | FY2026予測 | 変化率 | | --- | --- | --- |

| 売上高 | 48.04兆円 | +6.5% | 49.5兆円 | +3.0% | | 営業利益 | 4.80兆円 | -10.4% | 3.40兆円 | -29.2% | | 純利益 | 4.765兆円 | -3.6% | 3.10兆円 | -34.9% | | EBITDAマージン | 15.01% | - | 12.5% | -2.51pt | | EPS (希薄化後) | 326円 | -3.6% | 212円 | -35.0% | | 配当利回り | 2.95% | - | 2.80% | -0.15pt |

マルチパスウェイ戦略の実行状況

ハイブリッド車 (HEV)

プリウス、カローラ、RAV4を中心に高収益性を維持。成熟技術と高い市場需要により、BEV移行期のリスクヘッジとして機能。

純粋電気自動車 (BEV)

2026年目標を100万台に下方修正。bZシリーズを中心に、次世代プラットフォームで競争力強化を図る。

全固体電池技術

2027-2028年の量産化を目指す。航続距離1000km超、充電時間20分以内を実現し、EV市場での技術的優位性を確立。

PHEV / FCEV

地域・用途に応じてPHEVとMIRAI (FCEV)を展開。商用車領域での水素技術普及に注力。

2026年度見通しと成長ドライバー

営業利益ウォーターフォール分析 (FY2025→FY2026予測)

上方修正のポイント

2025年11月、会社は通期営業利益予測を3.2兆円から3.4兆円へ上方修正しました。これは、徹底したコスト削減努力とハイブリッド車販売の好調が寄与したものです。しかし、米国輸入関税による約1,500億ドルの財政リスクが最大の課題として残っています。

生産・販売目標

BEV販売目標の推移

グローバル地域別市場シェア

主要リスクファクター

1. 米国輸入関税の影響

FY2026の純利益を大きく押し下げる主要因。日本国内生産モデル（レクサス、HEV）の米国輸出採算性が悪化。推定影響額：約1,500億ドル。

2. BEV市場での競争激化

テスラ、BYDなど競合との価格・技術競争が激化。BEV販売目標の下方修正は、長期的な市場シェア低下リスクを示唆。

3. 高水準の設備投資 (Capex)

次世代BEVプラットフォーム、バッテリー工場、固形電池開発への大規模投資が継続。短期的なEPS圧迫要因。

4. 中国市場の課題

現地BEVメーカーの急速な技術進化とアグレッシブな価格戦略。ブランド力とHEV優位性だけでの対抗は困難。

長期成長戦略 (2027年以降)

技術革新ロードマップと期待効果

固形電池技術による競争力回復

全固体電池の量産化成功により、航続距離1000km超、充電時間20分以内を実現。バッテリーコスト20%削減により、内燃機関車とのコストパリティを達成し、EV市場でのシェア獲得を加速。