大黒屋ホールディングス(株) 決算分析
6993.T大黒屋ホールディングス株式会社
東証スタンダード市場 | ブランドリユース・質屋事業 | 設立:1935年 | 本社:東京都港区
財務概況 - TTM
総売上高
102.08億円
10,208百万円
純利益
▲9.69億円
継続的な赤字
時価総額
307.40億円
30,740百万円
EBITDA
▲9.16億円
営業活動の損失
希薄化後EPS
▲6.6円
深刻な赤字水準
自己資本比率
18%
低水準の財務体質
業績推移分析
売上高・利益推移(百万円)
収益性指標の推移
投資パフォーマンス 5年CAGR: 39.63%
厳しい業績とは対照的に、過去5年間の株価は26.00ドルから138.00ドルへと大幅上昇。年平均成長率(CAGR)39.63%という優れたパフォーマンスを達成。これは、AI・DXを活用したブランドリユースのグローバルリーダーを目指す長期的な成長戦略への市場期待を反映。
5年間株価成長 - 投資リターン分析
事業セグメント構成
売上高構成比(2025年3月期)
2026年3月期予測
| 指標 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期予想 | 前期比 | 状況 | | --- | --- | --- |
| 売上高(百万円) | 10,208 | 10,415 | +1.8% | 微増 | | 営業利益(百万円) | ▲904 | ▲600 | 改善 | 赤字幅縮小 | | 純利益(百万円) | ▲968 | ▲677 | 改善 | 赤字継続 | | EPS(円) | ▲6.6 | ▲3.0 | 改善 | マイナス継続 |
収益改善の道筋(ウォーターフォール分析)
戦略的分析 - SWOT
強み(STRENGTHS)
- 80年以上の歴史的基盤と質屋経営の深い知見
- AI・NLP技術による即時査定システム
- 過去5年間で株価が5.3倍に成長(CAGR 39.63%)
- サステナビリティ志向のリユース事業モデル
- 第三者割当増資による財務基盤改善
弱み(WEAKNESSES)
- 継続的な営業損失(EBITDA▲9.16億円)
- 低い自己資本比率(18%)と高い有利子負債
- 在庫水準の低下による売上機会の損失
- ROEが▲166.98%と極めて低水準
- 2026年も黒字化の見通し立たず
機会(OPPORTUNITIES)
- DX戦略による業務効率化と査定精度向上
- ESG投資トレンドとリユース市場の拡大
- グローバル市場への展開余地
- ブランドリユース市場の成長性
- AI技術による競争優位性の確立
脅威(THREATS)
- 円高進行による仕入れコスト圧迫
- 貴金属価格変動リスク
- リユース市場での競争激化
- 流動性リスクの高まり
- PBR 9.8倍の高評価による調整リスク
競争力分析レーダーチャート
投資判断のポイント
長期成長戦略 実行段階
**ミッション:**AI即時査定とDXによるブランドリユースのグローバルNo.1
**現状:**財務体質の脆弱性と継続的な赤字により、短期的には高リスク。しかし、市場は長期的な成長ポテンシャルを評価し、過去5年間で株価は5倍以上に上昇。
**2026年の正念場:**DX投資が具体的な収益改善に結びつくかが鍵。在庫水準の回復と円高リスクの緩和が業績回復の前提条件。
成長ドライバー
- AI・NLP技術による査定精度向上と業務効率化
- リユース事業のESGトレンド適合性
- 第三者割当増資による在庫取得資金の確保
- グローバル展開による市場拡大機会
主要リスク
- 財務健全性リスク(自己資本比率18%)
- 収益性回復の遅延(2026年も赤字予想)
- 在庫管理と為替変動リスク
- 高PBR(9.8倍)による株価調整リスク
**免責事項:**この分析は投資判断の参考情報として提供されています。実際の投資を行う際は、追加の調査と専門家のアドバイスを必ずご確認ください。過去のパフォーマンスは将来の結果を保証するものではありません。投資にはリスクが伴い、元本割れの可能性があります。
